私たち全国医師連盟は、今回の参議院選挙(2019年7月21日投開票)に際し、今後の医療の向かう方向性についてアンケート「政党アンケート2019参院選」を送付しました。
http://zennirenn.com/news/2019/06/2019.html
7月3日現在、アンケートに御回答いただけたのは、社会民主党、日本共産党、自由民主党、公明党の4党です。御協力いただきました各政党関係者に、厚く御礼申し上げます。
お寄せいただきました4政党からの御回答を本ページ下段にPDFで掲載いたします。また、質問項目毎の一覧表も掲載いたします。御参照下さい。
また、公示日を過ぎましたが、今後お寄せいただきました回答も順次公開いたします。
今回の「政党アンケート2019参院選」では、
(1)医療崩壊の要因に対する解消策や、
(2)医師やコ・メディカルの養成に関する制度設計(勤務医の過重労働を改善する策)や、
(3)医療費の財源確保など
については実効性のある回答・見解が少なく、医療現場のスタッフが期待を持てる内容ではなく、残念でした。
現在、他国と比較し急性期病院数が非常に多いことが各病院の医師不足の原因となり、実働世代の勤務医が過労死せずに維持することが不可能なほどです。そして急性期病院の勤務医1人1人が長時間労働を強いられ、医療の安全性を低下させています。現在の急性期病院数を維持したままでは、一定の安全性を担保した医療を提供することが今後は困難になるのではないかと、全国医師連盟は危惧しています。
各政党の回答・見解では、病院の再編・集約化に賛成する見解が少数でした。
現在の急性期病院を、労働法規に則って運営するためには、必要な医師数を確保、あるいは養成しなければなりません。社会保障の充実を謳って予算を投入しても、指導医層の疲弊・離脱の進行に対する手だてはなく、今後も医師を簡単に増員できません。医療人の育成を効率よく行うためにも、そして、より良質で、かつ、より安全な医療を今後も維持するためには、現在の勤務医の労働環境を早急に改善することと、急性期病院の集約化は必須と考えます。
ただし、急性期病院の集約化によって医療空白地が発生しえるため、都市部から優先して再編・集約化するべきだと考えます。
また、AIの利用、他職種へのタスク・シフト、アクセス制限、看取りなどを介護分野に移転することも医師の需要を減らす要素であるので、地域住民の健康維持に影響が及ばない範囲で進めていくべき施策と考えます。
以下 質問順に要旨を抜粋します。
なお、立憲民主党、国民民主党、希望の党、沖縄社会大衆党、れいわ新撰組からは期日までに回答がございませんでした。
回答を頂き次第、追記いたします。
自由筆記 回答