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■■■■■ 全国医師連盟 メールマガジン ■■■■■■■
■■ Mail Magazine from Japan Doctors League ■■■
発行:全国医師連盟メールマガジン編集部
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<第39号> 平成25年1月20日発行
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━━ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[1] 中島代表理事より、年頭のごあいさつ
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[2] 地域救急をテーマに医療再生フォーラム2月24日
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[3] 第1回医療事故調シンポ、動画配信はじめました
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[4] 第2回医療事故調シンポ、4月20日に大阪で
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[5] 異状死についての議論の現状
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[6] 全国医師連盟、今後の予定
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[7] 6月9日全医連集会のテーマ、何がいいでしょう
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[8] 選挙に向けて&活動のために、会費をお願いします
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[9] 執行理事会活動と理事会の活動報告
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[10] 会員の日記ピックアップ
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[編集後記]
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皆様こんにちは。全国医師連盟メールマガジンです。
この冬はここまで全国的に雪が多く、1月14日の爆弾低気圧で
は都心でも積雪があり、交通が大混乱に陥りました。その後も真冬
の寒さが続いているところが多いようですが、皆様のところではい
かがですか?
全医連メールマガジン1月号(第39号)をお届けします。来月
24日におこなわれる「医療再生フォーラム21」の話題、久々に
東京を離れて4月におこなう「医療事故調シンポ」の話題などを中
心に、全医連に関するさまざまな情報をお伝えします。
ホームページなどに情報があるものなどは、リンクを張っていま
す。では、どうぞ。
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中島代表理事より、年頭のごあいさつ
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●あけましておめでとうございます。 代表理事の中島恒夫です。
懐かしい記事を今回見直しました。
「総決起集会」の記事です。
この記事を見て、全医連の存在を初めて知りました。 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200801/505289.html
日経メディカルに勤めている高校時代の同級生から
「全国医師連盟って知っている?」 と電話で尋ねられたことが、
全医連とのfirst contactでした。
「次世代のために」という思いで、私は後から参加しました。
そんな私にとっても、初心・原点を忘れず、方向性や軸足がぶれ
ないようにしたいと思います。
今年も皆様方からのさらなるお力添えを、お願い申し上げます。
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地域救急をテーマに医療再生フォーラム2月24日
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●「医療再生フォーラム21」の第4回大会が、2月24日(日)
午後1時から、東京四ツ谷の主婦会館プラザエフにて開かれます。
今回のテーマは「地域救急医療と医療再生」です。
○第4回医療再生フォーラム21
テーマ「地域救急医療と医療再生」
日時:2013(平成25)年2月24日(日)
13:00〜16:30
場所:主婦会館プラザエフ(JR四ツ谷駅前)
○予定演者
・阪本雄一郎先生(佐賀医大 救急講座 教授)
大学・佐賀県の救急の取組
・伊藤賀敏先生 (済生会千里病院)
救命日本一 豊中市の取組
・上原 淳先生 (川越救急クリニック 院長)
日本初救急クリニックの院長
・長嶺貴一先生 (新小文字総合病院)
救急クリニック立ち上げ予定
・亀崎高夫先生 (西南医療センター病院 病院長)
茨城・埼玉北部の医療過疎地の救急医療
・梅村 聡先生 (医師・参議院議員、詳細未定)
○一時期、マスメディアで救急車の「たらい回し」という表現が多
く使われ、医療者の反発を招きました。その後、一方的に医療を悪
者にするような報道は鳴りを潜めているように思いますが、地域の
救急医療の状況は、改善しているのでしょうか。
○救急に限らず、一般医療の現場でも医師不足や看護師不足が深刻
なところは少なくないと感じます。救命救急センターを擁している
病院はおおむね交替制勤務が導入されていますが、そうでない救急
医療の現場は、一般医療を担っている医療従事者が救急医療も担っ
ているというのが現実です。
○このような状況は、医師不足に悩む地方に限らず、医師数が比較
的充実していると言われる首都圏でも同じような問題を抱えていま
す。全国各地の救急医療は、「私たちが頑張らなければ地域の救急
医療がなくなってしまう」という医療従事者の献身的な努力によっ
て、辛うじて保たれているという地域が少なくありません。
○そのような背景から、今回医療再生フォーラムでは、地域の救急
医療をテーマに取り上げました。地域の救急医療を維持するために
さまざまな取り組みをされている方々をシンポジストにお招きし、
話をうかがう機会を設けました。
○医師不足があちこちで顕在化し、いつでもどこでも望む医療が受
けられるという状況ではなくなっている現在、医療を受ける側とし
ては、救急医療はいざという時に頼りになってもらわなければ困る
でしょう。現状はどうなっているのでしょうか。
○今回医療再生フォーラムでは、さまざまな救急医療への取り組み
をされているシンポジストの方々をお呼びして、地域の救急医療が
どうあるべきか、どのように問題解決を図っていくかを考える機会
としたいと考えました。
○救急搬送体制の見直しをおこなって成果を上げている例、救急に
特化したクリニックを開業されている例、救命救急日本一を誇る病
院の救命救急医など、テーマに相応しい豪華なシンポジストの方々
に参加していただくことになりました。
○救急医療の問題は、救急以外の医療に携わっている医療者にも、
医療を受ける市民の方々にも、考えていただかなければならない重
要なテーマです。是非、多くの方にご参加頂ければと思っておりま
す。
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第1回医療事故調シンポ、動画配信はじめました
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●12月2日(日)午後、主婦会館プラザエフにて、「第1回医療事
故調シンポジウム」を開きました。医療事故調については、厚労省
が淡々と話を進めようとしていますが、問題が山積していることは
MRICから配信される情報量が大変多いことからも明らかだと思
います。
○シンポジウムの様子は先月号のメルマガでもお伝えしましたが、
古川参議院議員が多忙で帰られた後に「国会議員の先生がいたら聞
いてみたかった」とか「国会議員の先生がおられないので言います
が」などの発言があったり、質疑応答の時間では小松秀樹先生から
「全国医師連盟には絶望した(失望したではありません)と言われ
てしまうなど、楽しい(?)できごとがたくさんありました。
○そんな12月2日のシンポジウムの様子が、動画で見られるよう
になりました。全部合わせると時間は長いですが、興味のあるとこ
ろだけでも見ていただければ幸いです。
○今回の動画も「学会放送」に依頼しました。全医連からそれなり
にお支払いしていますが、動画配信は無料でおこなっています。ご
興味のある方は、是非ご覧下さい。
○下のリンクからご覧ください。 http://www.gakkaitv.net/zeni2012_jikocho/index.html
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第2回医療事故調シンポ、4月20日に大阪で
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●第2回医療事故調シンポの開催日時と場所が決まりました。
<第2回医療事故調シンポジウム 〜業過罪を考える(仮題)〜>
日程:2013(平成25)年4月20日夕方(詳細これから)
場所:大阪 天満研修センター
●2012年12月2日の「第1回医療事故調シンポ」では、医師
法21条は厚生労働省の見解が発表されたことによって実質問題で
はないことが明らかになるなど、多くの収穫がありました。しかし
厚生労働省の動きを見ると、他にもたくさんある問題点を詰めない
ままで医療事故調を実現しようとしているのではないかという懸念
がぬぐえません。
○非常に大きな問題点として、死亡などの結果が生じた医療事故に
ついて「業務上過失致死傷罪」を適用することは適切なのかどうか
という点があります。医療は生きている人を相手にする以上、結果
を100パーセント保障できることはまずありません。「結果が悪
かったのだから、医師には責任を取ってもらう」というのでは、状
況が厳しい人の命を助けようと手を出す医師は、罪人になる覚悟も
必要ということになってしまいます。
○しかし医療事故全てについて「過失は罪に問わない」とすると、
質の悪い医療や、極端な場合には悪意を伴う医療行為によって起き
た重大な結果も、医師が「過失である」と言い張れば罪に問われな
い状況になってしまうおそれもあります。それでは国民の納得は得
られないし、医療の質の低下を助長する懸念もあります。
○業務上過失致死傷罪という概念を持つ国は、日本や韓国などに限
られ、世界の中ではあまり多くはありません。日本では悪い結果が
起きた時には、そこに関連した人は反省するべきだ、何らかの罰を
受けるべきだという処罰感情があるように思います。現場には関わ
っていない責任者が監督責任で有罪になることは、テレビのニュー
スなどでもよく見かけます。この「業務上過失致死傷」を罪に問う
ことが適切なのか、これを適切だとしたら、どのような職種のどの
ような事態になら適用してもいいのかという問題は、医療だけでな
くさまざまな業界で問題になっています。
○今回はそのような視点を中心に、医療事故調について考える第2
回シンポジウムを開催します。今回は大阪なので、東京まで出るの
は遠かった西日本の方には参加していただきやすいかと思います。
私(編集長)も行く予定です。詳細は次号以降でお伝えします。ふ
るってご参加下さい。
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異状死についての議論の現状
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●第1回医療事故調シンポで「今後医師法21条違反で逮捕される
ことはない」だろうということが共通の理解となったと思います。
○ところで、厚生労働省が発行している死亡診断書記入マニュアル http://www.mhlw.go.jp/toukei/manual/dl/manual_h23.pdf
では、5ページに<(注)「異状」とは「病理学的異状」でなく、
「法医学的異状」を指します。「法医学的異状」については、日本
法医学会が定めている「異状死ガイドライン」等も参考にしてくだ
さい。>と書かれており、医師法21条の厚生労働省解釈と整合性
が取れない状態が生じてしまっています。
○全国医師連盟では、日本法医学会に「異状死ガイドライン」を変
更する必要があるのではないかという意見書を送りましたが、変更
する予定はないという旨の返事をいただきました。法医学会として
はそのような立場を取らざるを得ないのかもしれませんが、その場
合混乱するのは現場です。
○この問題をどのように解決していけばいいのかは、まだ見通しが
立ちませんが、現場の医師が混乱しないように、現場の医師が不当
に逮捕されるようなことがないように、しかし医療界にいざこざも
起きないように解決する方法があるのかどうか、関係する団体とも
連携を取りながら、考えていきたいと思います。
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全国医師連盟、今後の予定
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●年も改まり、全国医師連盟の活動も次年度へ向けて動く季節とな
ってきました。代表選挙、役員選挙も含めた今後の予定をお知らせ
します。ご協力をよろしくお願いいたします。
○<全医連、今後の主な予定>
1月 選挙管理委員選定
選挙用システムの準備
2月 選挙公示
総会・集会(6月)の準備
3月 第5回「医療+α」(可能なら)
3〜4月 代表選挙、理事選挙を実施
4月20日 事故調シンポ第2回(大阪)
6月9日 全医連総会・集会
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6月9日全医連集会のテーマ、何がいいでしょう
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●第6回全国医師連盟集会を、6月9日(日)に昨年と同じ東京四
谷の主婦会館プラザエフでおこないます。毎年さまざまなテーマを
取り上げ、さまざまな形(講演だったりシンポジウムだったり)で
開催してきましたが、今年のテーマを決めるのに、会員の皆様のご
意見をお聞かせいただきたいと思います。
○執行理事会や理事会では、次のような候補が挙がりました。
・病院の集約化
・医療と介護の役割分担
・先端医療と倫理問題
・医療保険の今後の方向性について
・業過罪について医療訴訟、刑事、民事の問題点
・審議会構成員のCOI(Conflict of Interest)を正す!
・生活保護と医療 ・医療の持続可能性~労基法と医療労働~
・医賠責と医療経営
・病院管理者と、勤務医の視点から見た医療の問題点
・労働管理、訴訟リスクの軽減
・医療紛争とCOI
会員からは、次のような希望が挙がっています。
・濱口桂一郎氏の講演
hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)のブログ主
・ブログやSNSを通した医療界改革・ネット社会と医師のありかた
・医療界の「自浄」をどうするか
○テーマ決定までにはまだいくらか時間の猶予がありますので「こ
のような題材を取り上げてほしい」というご意見がございましたら
中島代表理事に直接メールでお送り下さい。よろしくお願いいたし
ます。
<↓ご意見・ご要望はこちらへ> nakajima@mx2.avis.ne.jp
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執行理事会活動と理事会の会議報告
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<執行理事会の活動>
12月中旬〜1月上旬まで、執行理事会として以下のような活動
をおこないました。
○1月8日(火)第19回Skype会議
・会計状況
・事故調シンポジウムのまとめと今後の展開
日本法医学会へのアプローチをどうする?
・政党アンケート(2013参院選に向けて)
・「α+医療」企画の予定
・医療再生フォーラム第4回は2月24日地域救急
・医療事故調シンポ第2回は業過罪テーマで大阪
・県立奈良病院最高裁判決はどうなった?
・ホームページについて
・役員選挙の投票システム準備状況
・総会と集会について
・パンフ、資金集め、会員集めなど
・今後のスケジュール
など
<理事会の活動>
●理事会では、以下のような活動をおこないました。
○1月10日(木)Skype会議
・役員規則について
・ホームページやSNSの改良について
・事故調シンポを今後どのように活かすか
・第2回事故調シンポについて
・医療再生フォーラム21について
・第6回総会集会の準備
・次回の予定
など
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会員の日記ピックアップ
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●全国医師連盟はSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス=
インターネット上で情報共有や連絡ができる仕組みの一つ)を、会
員同士をつなぐツールとして使用しています。SNSには「日記」
機能があり、さまざまな日記が書かれています。
会員向けメールマガジンでは、面白い日記や多くの人に読んでも
らいたい日記をメールマガジン編集部員が随時ピックアップして、
SNS内の日記に直接リンクを張って紹介しています。
○1月号のメールマガジンでは、12月〜1月上旬の日記から次の
ような話題をピックアップしました。
・「問題の核心は医師法21条ではなく刑法211条」
・「周知活動 医師法21条」
・「情報求む! ノロウイルス感染症」
・「医療基本法 日医がシンポジウム」
・「新厚生労働大臣」
・「一医学部当たりの人口」
(今月は時間が取れず、ピックアップする日記数が少なくなってし
まいました)
他にもいろいろと、毎月面白い話題や役立つ内容、多くの人に考
えてほしい問題提起など、たくさんの日記が書かれています。会員
向けメールマガジンでは、編集長のひと言コメントと日記への直接
リンクを掲載しているため、ワンクリックでその日記にアクセスで
き、コメントも書き込めます。
興味を持たれた医師の方は、是非ご入会を(入会資格は、日本の
医師資格を持つ方に限らせていただいております。それ以外の方は
ごめんなさい)。入会は、全国医師連盟のホームページから可能で
す。
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編集後記
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メールマガジン第39号(2013年1月号)をお届けしました。
結果の上では自民党の圧勝で政権再交代がなされ、民主党の頃よ
りは今のところうまく行っているように見えます。しかし生活保護
をはじめとして、社会保障分野を抑圧しようという力も、今は激し
くはありませんがこれからは勢いが出てくるのではないかと心配で
す。立場や力が弱い人も笑顔で暮らせるような先進国になれれば、
世界が日本を尊敬すると思うんですが、今のままでは望み薄のよう
な気がします。
これからの全医連も、この全医連メールマガジンも、世の中を良
くするために役立つものにしていければと思います。「このような
情報も載せてほしい」「こんな情報があります」「こんな工夫をし
てみたら?」などのご意見があれば、是非お寄せ下さい。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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●全医連メールマガジン編集責任者:hirakata 平方 眞
ご意見ご要望は、全医連ホームページの「お問い合せ」へどうぞ
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全医連ホームページ http://zennirenn.com/
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