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[ニュースリリース]柳原病院裁判 東京高裁判決に対する抗議声明文

柳原病院訴訟の東京高裁における判決(事件番号:平成31年(う)第624号)につき、別紙の通り、代表理事の抗議声明を発表します。

(本声明は令和2年7月15日に、最高裁判所 事務総長、東京高等裁判所 所長、東京地方裁判所 所長あてに送付しました。)

令和2年7月15日

柳原病院裁判 東京高裁判決に対する抗議声明文

一般社団法人全国医師連盟代表理事 中島 恒夫

 法も以て、日本社会をより良く改善する司法制度への改革を望み、柳原病院裁判(準強制わいせつ被告事件:事件番号:平成31年(う)第624号)東京高裁判決に対し、激しく抗議する。

 医療に関連したこれまでの裁判では、現場の実態とあまりにもかけ離れたいわゆる「トンデモ判決」が珍しくなかった。科学的思考を基にした客観的論理を「是」とする医療や科学とは真逆の、情緒的かつ主観的な超飛躍的論理を持ち出す裁判官には唖然とするばかりだった。

 本裁判での朝山芳史裁判官の東京高裁判決文も、情緒的かつ主観的な超飛躍的論理を展開して冤罪を生み出す『トンデモ判決』の最たるものだ。
 本判決文の中から一例を挙げよう。
「Aが麻酔からの覚醒時のせん妄状態にあった可能性があるとし、その原審証言の信用性に疑義を差し挟む余地が広がり、これと独立した、証明力の強い、Aの原審証言の信用性を補強する証拠が必要であるとした点、本件アミラーゼ鑑定および本件DNA定量検査について、信用性があるとしても証明力が十分であるとはいえないとした点は、論理則、経験則等に照らして不合理であり、Aの原審証言の信用性や、これを支える証拠の評価を誤ったものであって、是認することができない。」
表現力そのものの拙劣さも相まって、作文者に正常な国語力、思考力、分別、論理則があるとは到底考えられない文章である。朝山芳文裁判官の身勝手な「経験則」だけが残っている。

 この他にも、本判決文には瑕疵が多々ある。
   ・1つの段落内に、矛盾する文章を羅列する。
   ・非常に抽象的な形容詞を羅列するばかり。
   ・客観的事実に基づかない「可能性」という憶測のみを判断の拠り所とした。
   ・「迫真性が高い」と朝山芳文裁判官が感じた証言のみを根拠とした。
   ・エビデンスを明確に示した弁護側証人の専門家の発言を全く無視し、非専門家の検察側証人の発言を採用した。
判決文内に何度も登場する「信用性」「証明力」は、朝山裁判官の脳内シナリオに合致しているか否かというだけの御都合主義の表出である。朝山裁判官の脳内シナリオに合致しているか否かだけが判断基準の本控訴審は、冤罪を生み出す極めて前近代的な司法ショーだった。

 そもそもいかなる分野であっても、専門家は自分の専門分野以外の知識が乏しい。医師もそうである。司法関係者もそうである。裁判官の場合、中立な立場で専門家の意見をいかに聞き分けることができるかという素養が、非常に重要なはずである。朝山裁判官のように、医療界を愚弄するこのような非論理的、非科学的思考で判決を下すことが裁判官の常識であるなら、いかなる罪状の訴訟であれ、常識的医療人が司法に協力することはありえない。そして、本判決は今後の医療現場に萎縮医療を奨励することになる。これは多くの国民にとって不利益でしかない。

 朝山裁判官による本件高裁判決は司法制度の腐敗、凋落を露呈した。本件は上告されたが、上告審でも同様の愚行が踏襲されるのであれば、医療界のみならず、あらゆる業界において、法を以て世の中をより良くすることは到底望めない。そして、日本社会は司法によって没落する。主権者たる国民の多くが納得する『客観性』に基づいて審理する司法制度への改革を要望する。

2020年07月15日 全国医師連盟

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