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イベント・ニュースリリース

[ニュースリリース]厚労省の「医療勤務環境改善マネジメントシステム」について、パブコメを送付しました。

 厚労省の「医療勤務環境改善マネジメントシステム」
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/quality/dl/houkokusyo-03.pdf
について、以下のようにパブコメを送付しました。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495140168&Mode=2


 全国医師連盟は、医療の質を維持し、医療安全に貢献できる提案をいたしました。

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II.指針案

(1) 勤務環境改善に関する方針の表明
 医療の継続性や患者の安全確保には医療従事者の過重な労働環境の是正改善が不可欠である。また、自治体病院はもとより、民間病院を含むすべての医師の就業体制に、労働法規や判例に則った労働環境が反映され、医療従事者の過重労働が是正されなければならない。さらに、すべての施設管理者・設置者、職員、および労働組合は、労働基準法に定められた労働時間・休憩・休日の規定が守られた医療従事者の労働条件を実現するよう努力する必要がある。

(2) 体制の整備
・基本的に、労働環境を改善するための職員数の確保と雇用に必要な、事業収益が必要となる。特に、医師や看護師等、比較的給与が高い資格職に関しては、その業務を見直し、非資格職や他の職種に移譲可能な業務を移譲することが必要である。
・より多くの職員を雇用するためには、チーム医療やクリニカルパス導入による業務の標準化を行い、業務の生産性を向上し、より多くの患者数の診療を可能とすることで、収益を向上することを目標とすべきである。
・平成22年に行われた、時間外勤務に対しての深夜割増賃金増加の法改正(http://www.mhlw.go.jp/seisaku/2009/09/01.html)などもあり、深夜に超過勤務を行わせるよりは、交代要員が夜勤を行った方が人件費が抑制されるということを知る必要がある。
・労務管理の実際は、日本医師会の、「医師の健康支援をめざして 勤務医の労務管理に関する分析・改善ツール【2014年3月 改訂版】」 http://dl.med.or.jp/dl-med/kinmu/kshien_tool201403.pdf 等を利用することを推奨する。

(3) 現状分析
・全医療機関の使用者は、平成13年に発せられた「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する指針」に沿って、勤務医をはじめとする全職員の労働時間を正確に把握し、適正な割増賃金を支払うなどの適切な労務管理を行っているかについて見直す。
・就業規則を作成し勤務医に周知する。
・年俸制契約の時間外勤務手当の設定等を含め、適法な労働契約書を作成し職員と交わす。
・県立奈良病院訴訟の判決「平成22年大阪高裁判決 平成21年(行コ)第81号(奈良県立病院訴訟)」と、基発第0319007号(平成14年3月19日)によれば、夜間及び休日の一定頻度以上の救急外来業務を伴う病院における医師のいわゆる「日直、当直」については、労基則23条に基づく「宿日直」の許可の要件に該当し得えない。その場合、日当直勤務に就く全ての時間が労働時間であり、労基法37条の割増賃金の支払いが必要であることを、病院管理者・経営者は知る必要がある。
・自院の労務の実態を改めて調査し、当直医の勤務が「宿直」に相当するのか、「夜間勤務」であるかを判断し、改めて労働基準局に宿日直許可を得る。
・勤務医に時間外労働をさせている医療機関は、速やかに適切な三六協定を締結し労働基準監督署に届出る。
・労働基準法第41条第2号に定められている管理監督者の要件に該当しない勤務医他の職員を管理職(いわゆる名ばかり管理職)として扱っていないか調査、確認する。
・裁量労働制を採用している医療機関に於いては、該当職員がその要件を満たしているのか否か再検討すること。

(4) 改善目標の設定
1.職員の勤務実態について正確に把握する。
2.従前の勤務体制で、賃金の不払いがあれば、それを過去に遡って支払う
3.院内の業務調整により、長時間労働を改善する。たとえば、現状の職員数で宿直明けの勤務を免除しても、業務に支障が出ないよう、院内の業務体制(日中の業務量の調整や役割分担)を見直す。
4.長時間労働改善のために必要な人員を計画的に雇用する。
5.まず1〜2年以内に、時間外労働の限度が過労死基準を下回ることを可能とすることを目標とする。
6.数年後には、年間の時間外労働が、「時間外労働の限度に関する基準」(平成10年12月28日 労働省告示第154号)を達成できることを目標とする。

(5) 改善計画の作成及び実施
 短期的目標(院内の人員、業務調整で可能なこと)、中期的目標(人員の雇用により数年単位で達成可能なこと)、長期的目標(10年後以降の今後の病院のありかたを含めた長期の展望)に分けて具体的な目標を設定する。
 労働法規をよく理解するとともに、それを可能とする病院の機能の絞り込み、労働生産性の向上が欠かせない。

(6) 改善計画の実施に係る評価及び改善
 目標に沿って、労働環境が改善された施設が医療従事者に選択され、生き残ることが可能となる現実を見る必要がある。職員数を無理なく増加できることが重要な評価になる。

2014年10月01日 全国医師連盟

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